第5回『このラノ』大賞 1次選考通過作品詳細

『川本さん家の国際問題』 菅田寛

 幼い頃から冒険家の父に世界中連れまわされてきた少年・川本一樹。彼の家は父と自分が世界で人を助けたり、トラブルを抱えてきたりした結果、多国籍の少女たちが多数居候する空間と化し、騒がしい日常を送っていた。そして今日もまた、新たなトラブルが川本家で巻き起こる……。

評価コメント

 いわゆるハーレムものですが、主人公自身に魅力があって、これは少女たちからの好感度が高くなるのも無理はない、と思わせられます。ハーレム要因であるヒロインたちにも、一人一人についてちゃんと深く掘り下げるエピソードがあり、埋没するキャラがいない。また、ドタバタした非日常の描写がありえない無茶な設定であっても、話のテンポが良いので特に違和感なくコメディちっくに楽しめます。適度にシリアス要素を入れて緩急をつけ、読者を最後まで飽きさせないうまさがあります。
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