第4回『このラノ』大賞 1次選考通過作品詳細

『戦闘建築アンカーマン』 空屋町

 高校生にしてプロの漫画家、虎堂日輪。締め切りに追われ朦朧とする彼が入りこんだアパートの正体は、住居にして宇宙船の機能を兼ね備えた巨大兵器アンカーマンであった! そして、アンカーマンを狙い暗躍する謎の組織。頻尿気味な妹や、担当編集である幼なじみと共に、日輪の戦いが幕を開ける!

評価コメント

 まず、家屋が手足を生やし戦闘するというコンセプトが素晴らしい。味方が住居なら敵も住居、アパートや城や男子寮が手足を伸ばし、それぞれの特徴に沿った武器を使って、ド派手なバトルを展開します。さらに、その一見馬鹿馬鹿しい物語を牽引する主人公の性格も良い。熱血で一本気。なのに、得意技は舌戦。次々と迫り来る敵に屁理屈を並べて、ねじふせる姿の説得力が凄い! ヒロイン陣もインターフェイス用のプログラムから、幼馴染みや妹、年上のお姉さんなどと、バラエティ豊かに勢揃い。敵キャラのエセ外人や胡散臭い大富豪など、どのキャラも印象的で、やり取りも楽しく読めました。
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