第4回『このラノ』大賞 2次選考通過作品詳細

『Re・surge』 達海みのる


評価コメント(1)

 同級生に突然神様扱いされるという導入は、中村九郎の名作『神様の悪魔か少年』を髣髴とさせる優れたアイディア。ヒロインの目的は何か、一体何が起こるのかと先が気になります。また、主人公とヒロインの体温の低いボケとツッコミには独特の味があり、高く評価できます。このセンスは大事にしてほしいです。

評価コメント(2)

 強引で理不尽な押しかけもの……として始まりながらも、主要登場人物1人1人を丁寧に描いています。特に、最初は賑やかしにしか見えなかった望月の活躍がいい味を出しています。気がつけば、誠実な青春ストーリーになっている流れが巧み。安積が最初にあんな目茶苦茶をするキャラなのに、読者に強い嫌悪感を抱かせない造形になっている点もお見事と言う他ありません。また、冒頭及び合間合間に挿入される悠人と誰かの会話がラストシーンで効果を上げていて、にやりとさせられました。


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