第3回『このラノ』大賞 2次選考通過作品詳細

『剣澄む~TSURUGISM~』 ますくど


評価コメント(1)

 サムライの世界を現代に取り込んだ設定が面白く、剣豪バトルという熱いストーリーとマッチしています。人や動物の姿をとる刀を武具とするのは、異能力バトルの定番ですが、異能特性に依存することなく、重厚な描写力を活かした王道の剣豪小説になっています。展開されるストーリーも、刀狩りという謎を入れつつ御前試合という大きな軸を持ち、幼女の姿をとる日本刀・村正との交流や葛藤を織り交ぜた、肉厚で骨太な内容。読みごたえたっぷりの作品です。

評価コメント(2)

 とにかく文章がうまい。メリハリや緩急が効いており、文句なしに物語に引き込まれました。描写力も高く、日常シーンからバトルシーンまで、状況が鮮やかに読者の脳内に投影されます。ディティールまで構築された設定は非常に印象深く、その世界で生きるキャラクターの心理描写も見事。剣士と剣士の絆、あるいは剣士と剣の絆がしっかりと伝わってきて、実に読み応えがありました。


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