第1回『このラノ』大賞 1次選考通過作品詳細

『コトモノオト』 泉貴大

 脳に特殊な認識構造を持つことで、人間の中に新たに生まれた意識――通称「コトモノ」を持つ人間が出現した日本。あるとき何者かに、コトモノの集団が襲われる事件が連続して起きる。主人公・ロゴは事件に巻き込まれ、事件にかつての友人、真木成美が関わっている事を知るが……。


評価コメント

 特殊能力を持ったキャラクターによるバトルという「ありがち」な作品ですが、きっちり設定を煮詰めており、能力にもオリジナリティが感じられます。特殊な能力を持った人間はどのように暮らしていくのか、社会はそれらの存在をどのように受け入れるか。そうした点が丁寧に書かれていたのが好感触でした。また作品のテーマとコトモノの能力が密接に絡んでくる展開も好感触で、高レベルな作品に仕上がっています。

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