第1回『このラノ』大賞 1次選考通過作品詳細

『残照のエスカ』 作地泉美 

 吸血鬼により人口が半減した国を救うため、元凶である魔女に対峙した勇者。戦いの末、魔女を倒したものの、気づけばその姿は馬に変わっていた。言葉も話せぬ勇者は、馬として遊牧民族の女性に飼い馴らされていく。彼女の望みは、競馬レースで勝利することだった。


評価コメント

 非常によく推敲されており、大変好感が持てました。ラストも爽やかで、着地点への誘導・伏線の張り方もよく練られています。テーマにもブレがありません。オーソドックスで手堅く揺るぎない魅力を持っているがゆえに、“軽み(かろみ)”には欠けている感がありましたが、泣いてしまうほど感動があります。

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