第3回『このラノ』大賞 1次選考通過作品詳細

『乙女研究会に文系が一人』 ぼくのみぎあしをかえして

 風山高校でロボット研究に勤しむ、オートメーション研究会、通称乙女研究会。ある日、彼女たちが作ったロボットは一人の転校生によって壊されてしまう。犯人の名は浄妙謎種(じょうみょう・ふしぎだね)。彼は触れた機械を爆発させるという特異体質の持ち主だった。罪滅ぼしのため彼はマネージャーとして働くが、研究会の周囲では何やらきな臭い動きが……。

評価コメント

 おかしな少女たちが集まる乙女研究会に、主人公が強制的に入れられるという、ハーレムものの王道。ヒロインたちも幼馴染みから淫乱まで一通り揃っており、彼女たちが繰り出す怒涛のボケに対し、主人公の容赦ないツッコミが冴え渡っていて楽しい。主人公の名前をはじめ、ゲームや漫画、ライトノベルなどのパロディも多く取り入れられているのも楽しめます。また、ギャグばかりではなく、それぞれに重い過去を背負わせたり、ラストで展開される主人公の特異体質を活かしたバトルシーンなど、今時のライトノベルの特徴をしっかり踏まえおり、読者を楽しませよう、驚かせようという作者の意気込みが伝わってくる一作です。
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