第3回『このラノ』大賞 2次選考通過作品詳細

『ムーくんは変態さんでした。』 堀コタツ


評価コメント(1)

 馬鹿な男子学生たちの馬鹿さ加減が本当によく描けています。ノリの良さも素晴らしい。キャラクターの特性を一点に絞って伸ばしてあるため、誰がどのような性格をしているのか非常にシンプルで、すぐに飲み込めました。主人公がふと考える、賢者モードの一言も魅力的。物語は軽快でサクサク読めるが後半きっちり青春し、カタルシスのあるラストにもっていけている点も評価したいです。

評価コメント(2)

 食欲、睡眠欲、性欲という三大欲が美少女になって現れるという設定の素晴らしさが光る作品です。それぞれの性格がその欲に由来するため、いつも寝てばかりだったり、男子高校生もびっくりの大食や色気ムンムンな女の子たちに、欲求をなくしてガタガタの主人公が振り回されるのは悲劇的喜劇。そして振り回されながら徐々にふれあい、ゆえに壁にぶつかる必然。コミカルな中に人が人を想うという優しい展開にジンとさせられる作品です。


一覧に戻る