第4回『このラノ』大賞 1次選考通過作品詳細

『妄想するのは死ぬからやめなさい』　名室久蔵

　人々の妄想から生まれる生物「アンリアル」。それは主を殺す習性を持ち合わせ、しかも殺し終えると自らも消滅してしまう。アンリアル対策組織の第四十八支部に属する聡作は、支部長の美代とともに、アンリアルの説得と保護、不可能なら殲滅に取り組む。ある日、討滅したアンリアルの妄想から生まれたアンリアル・操に出会い……。

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評価コメント

　アンリアルの設定は少々入り組んでいて特殊ですが、それさえ冒頭で飲み込めれば、以後はテンポのいい異能アクション。操の前向きさが色々なアンリアルを招くように作用して、仲間がどんどん増えていく展開が心地よい。新しい仲間が支部に溶け込んでいき、和気藹々とした雰囲気になるのも良かったです。いくつかの意外な真相や、伏線の張り方などにも面白いものがありました。各人の異能を活用したアクションもしっかりしていて、ラストバトルはかなりの盛り上がり。後腐れなさそうな気性であるラスボスのキャラクターも、好感が持てました。
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