第4回『このラノ』大賞 1次選考通過作品詳細

『セクステット ~ぼくと五つの女優の卵~』 長谷川也

 地味で弱そうで友だちの少ない少年、柿谷浬は中学入学を機に、自分を変えようと「演劇部」への入部を決意した。しかしその演劇部は、舞台で演劇を披露することが目的ではなかった。人間関係を有利に支配するため、演技テクニックを磨こうとオンナ5人が集まった、とても黒くておかしな部活だった!

評価コメント

 基本的に「かけあい」だけで進む大胆な構成。それなのに、地の文の補足がなくても目の前に表情や行動が浮かんでくるほど完成されたキャラが6人も! お得感を感じるほどのバラエティ豊かなキャラがやりとりするセリフの応酬は、単純に「面白い!」としか言いようがない。キャラこそが物語の中心要素であり、立ったキャラが集まればきちんとドラマが生まれるのだということを思い知らされました。
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