第5回『このラノ』大賞 受賞作品詳細

第5回『このラノ』大賞 / 最優秀賞

『着ぐるみ最強魔術士の隠遁生活』 はまだ語録

(応募時タイトル:『ロリコンするウレタン・ボア生地製熊のぬいぐるみ』)
作者プロフィール
はまだ語録(はまだ・ごろく)
 一九八三年広島県出身在住。第一回このラノ大賞から応募して五度目の正直で最優秀賞をいただきました。第一回の頃は海上自衛隊にいて、ソマリア派遣の最中に二次通過の連絡があったという(今では)笑い話がありますが、いろいろな人に迷惑かけました。目標は迷惑をかけても、その分、恩返しできる人間になることです。

あらすじ

 魔術士の名家に生まれながら、魔力を持たない“黒髪”として蔑視されてきた夢野幸太郎。両親の死をきっかけに、彼は血の繋がらない義妹二人をつれて、田舎で静かに暮らすことを決める。しかし、なぜか幸太郎は熊の着ぐるみ姿になっていた! 戸惑う姉妹との奇妙な共同生活が始まる! 強力な魔術士でもある双子姉妹と落ちこぼれの兄の暮らしはうまくいくのか? 第5 回『このライトノベルがすごい!』大賞・最優秀賞受賞作!

受賞コメント

 はじめまして、はまだ語録です。以後お見知り置きを。さて、受賞の話を聞き、天にも昇る心地――にはなりませんでした。最初、編集部に招待された時に「ほぼ全文書き直しするなら」という条件を提示されていたからです。正直、悲観主義の自分は「おいおい、大丈夫なのかよ」と思いました。そして、半年間に渡る改稿作業を経て思ったのは「今が最低」と考えておけば、それほど問題はないということでした。最低だから改善しかない。それさえ続けていれば、良い作品ができるかもしれない。前向きな努力が他人の面白いという幸せに繋がっているかもしれない。そう考えると「今は最高」です。それでようやく、受賞は幸せなことだったのだなぁ、と遅まきながら実感しました。そんな感じです。最後になりましたが、拙作を評価してくださった皆様に感謝を捧げます。本当にありがとうございました。今後ともよろしくお願いします。