第2回『このラノ』大賞 1次選考通過作品詳細

『学園戦史ミラクル５』　荒川要助

　単位制や授業料のローン払いなど様々な特色を持ち、変人学園と呼ばれる私立の巨大学園「鳳雛学園」。夢前剣児は、天涯孤独な身の上と経済的な事情からこの学園に入学した。しかし、手違いにより学生寮に住むことができず、学園内に住みつくように。そんな折、自分と同様、わけありで学園内に住み着いた先輩たちの集団、通称「自立生活研究会」のメンバーと出会い、行動を共にするようになる。しかしそれは、学園の治安を守るため過剰な武装を備えた「風紀委員会」との全面戦争の始まりだった。

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評価コメント

　わけあって後ろ暗い過去を持つ主人公が、学園への入学を機に自分を受け入れてくれる仲間と出会い、妨害にも負けずに居場所を勝ち取る様は、読んでいてとても爽快感がありました。住む場所がないという悲惨な状況をいかに改善するか工夫している様子も楽しく、筋が通らない風紀委員会との対決ではメンバーがそれぞれの持ち味を活かして活躍する様にワクワクさせられます。筋立てはオーソドックスですが、「学園内ホームレス」というアイデアや物語の見せ方で面白い作品に仕上がっています。

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