第2回『このラノ』大賞 1次選考通過作品詳細

『死霊交渉人』 叡惟匡見

 不慮の死を遂げた人間が頻繁に「死霊化」するようになった世界。死霊たちが巻き起こす事件は社会問題になり、警視庁にも専門の対策チームGERTが作られた。米国で死霊術(ネクロマンシィ)を学んだ小武山走馬は、死霊交渉人(ネクロ・ネゴシエーター)としてGERTに配属されるが、その行動の裏にはある少女への長年の想いがあった。

評価コメント

 東西の様々なオカルトと現代科学が融合した独自の世界観がしっかり表現されており、物語の導入からぐいぐいと引き込まれていきました。多くを語らなくても、自然に世界設定の深みを想像できるようなディテールの見せ方がうまいです。 全体的に文章が平易でわかりやすく、アクションシーンの迫力も、登場人物の心理描写もストレートに伝わってきます。勢いに乗って最後まで一気に読み進むことができました。

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