第2回『このラノ』大賞 1次選考通過作品詳細

『手が触れるその距離に』 詩希名駿彦

 夏休みを間近に控えたある日、高校生の桜峰優也は三年前に交通事故で亡くなった恋人・木村かなたの夢を見た。その日の放課後、校門を出た優也を“かなた”にそっくりの少女が待ち構えていた……。

評価コメント

 キャラクター作りが秀逸。ライトノベルらしい各キャラクターは個性豊かで生き生きと描かれ、読者を作品世界に引き込む導入役を見事に果たしています。また、世界観などの設定やストーリー作りも巧みで、伏線を用意しておくなど読者を飽きさせないことを意識して書いていることがうかがえます。物語のクライマックスは涙腺を刺激される展開ながら、ちゃんと救いのある終わり方となっているので読後感がよかったです。

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