第2回『このラノ』大賞 1次選考通過作品詳細

『ボクは神様にも名探偵にも向かないようです』 成瀬真

 「ミスター聖泉」の称号を持つ高校生の大神早瀬(ハヤ)と、可愛いドレスがよく似合う小学5年生の大神音瀬(オト)は、常人離れした能力で地域をひそかに守る大神一族の有力な後継者であり、いとこ同士のいいなずけでもあった。ある日、ハヤが通う聖泉学園の女子生徒が連続して誘拐される事件が発生し、2人はその解決に乗り出すが……。

評価コメント

 追う側と追われる側で視点を切り替えつつ進展し、二転三転する事件の推移に目が離せませんでした。嗅覚に秀でた司令塔のハヤ(過去の経験からトラウマを抱え、やや冷めた性格)と戦闘力に特化した実戦担当のオト(可愛い外見に似合わぬバイオレンスな性格と言動)のコンビによる規格外の捜査がおもしろく、周りの脇役たちも負けじとキャラが立っています。愛知ローカルに徹した書きぶりも愉快。それらネタ的な記述が冴える一方で、ハヤとオトの単なる恋愛とは少し違う親密なやり取りなどは、思わず微笑みが浮かぶほどの可愛らしさがあります。また、最後に明かされるちょっとしたどんでん返しが実に鮮やかでした。

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