第2回『このラノ』大賞 1次選考通過作品詳細

『神造者テセル』 二六零

 ジストル帝国は、神造者と呼ばれる者たちが「カミツクリ」理論を基に神々や神話を操作することで、世界最高の繁栄を手にしていた。神造者であるテセルは、辺境都市ファーエンドの神造者支部長に任ぜられ、護衛の戦士ジャリールとともに赴くが、そこは、帝国の公式神話から排除された「廃神」がうろつき、一神教を奉ずる異教徒の国と接する場所だった。

評価コメント

 「カミツクリ」「神造者」「廃神」といった発想が大変おもしろかった。壮大な世界観を創り出せる実力を感じます。特に、戦闘シーンやテセルとジャリールの楽しい掛け合いのシーンが素晴しかった。全体的には、理屈先行になりがちな話をあくまでキャラクター小説として成り立たせるようにという気配りが感じられました。

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