大賞賞金500万円、金賞200万円、優秀賞100万円! 第5回『このライトノベルがすごい!』大賞選考結果発表!
第2回『このラノ』大賞 1次選考通過作品詳細
『怪盗アップル13世』 春日治久・竹内海太郎
「怪盗アップル」の名を継いだ13世の正体は、もうすぐ高校生になる倫悟。まだ仮免許の身分なので、当面は下着泥棒しかできずにいる。だが下着ドロを繰り返すうち、彼は装着者の闘争心を無闇に高める、有害で奇妙なブラジャーがあちこちに出回っていることを知った。そしてある日、行きつけの喫茶店でお気に入りの巨乳ウエイトレスであるマリンさんがそのブラを着けているのを見た倫悟は、とっさにそれを盗んだところ……。評価コメント
ひたすらエロくて軽くて明るいライトノベル。初心者怪盗である倫悟と、ちょっとアレな「ヒミツ捜査官」であるマリンの、とことん頭の悪い掛け合いが実に楽しかったです。それでいて怪盗ものの王道を行くような展開になっているのも快かった。結末もニヤリとさせられます。下着泥棒に巨乳美少女捜査官に魔法のブラジャーに日本刀メイドにラブホテルと、「思春期男子の好きなものを思いつくままぶちこみました」と言わんばかりのごった煮ぶりが何より嬉しいところ。しかも、それら諸要素がバラバラにならずに、時に意外な結びつき方で物語を盛り上げていたこともよかったです。昨今の不況をアイデアに絡めているのも面白く、悪役の動機にも独自性が見られます(手段が極めてアホだが)。倫悟の師匠で、おいしいところを持っていく泥棒仙人もいい味を出していました。→ 一覧に戻る